2010年 05月 17日
やっと行ってきました! 国立新美術館「 ルーシー・リー展」 |
連休中は混んでいるかもと思って、行くのを避けていた「ルーシー・リー展」。
入場券は前から買ってあったのですが。
休みが明けたら、毎日また何となく慌しく過ぎて行き...ようやく今日行ってきました。
エキサイトブログでも、既に多くのブロガーさんが行かれて、それぞれ記事をアップ
されているようなので、多くを語るのはやめておきます。
私が素敵だなと思った作品を...
「水差しとコップのセット」1950年~55年頃
彫刻家志望の青年ハンス・コパーとの共作です。
何気ないシンプルなフォルムに、ホワイトとダークブラウンの配色が素晴らしい。
「ピンク線文鉢」1978年頃
「ルーシー・リー」といえば...よくこのピンクの「鉢」が出てきますが、確かにすてき。
ほんのり桜色の器の縁と底をブロンズ色に輝く釉薬と、さし色に使われたブルーの
色土が、桜色の甘さを引き締めています。
そして、何といっても「ルーシー・リー」の特徴の一つである、細かい線の文様。
会場で上映されていたフィルムで、実際にルーシーが、器に線を引いている様子を
見ましたが、全部手描きの、気の遠くなりそうな、細かい作業でした...
ルーシーは、ロンドンの街中に工房を構え、電気の窯で器を焼いていましたが、
同時代に制作していた、日本でもおなじみのバーナード・リーチの重厚な作風に
対して、「都市に生きる陶芸家」と呼ばれていました。
それにしても、陶芸は土の種類や、釉薬の配合によって、こんなに様々な作品が
できるなんて...彼女の釉薬の配合を書いたノートが残っていて、それも展示されて
いましたが、元素記号やら、数式やらあって、まるで「化学」なので、びっくりしました。
面白そうだけど、私には絶対に無理...と思ったけれど、理科系の夫は、「配合の
問題だから、そんなに難しくないよ。」と、こともなげに...そうかなぁ?
上映していたフィルムでは、レポーターが「ルーシー・リー」の作品は、高いけれど
一般の人にも手が届く値段...と言っていました。
それなら欲しい~と思ったけれど、今はもう絶対に無理でしょう。
それにしても、ピンクの器、「ルーシー・リー」という名前の響きにぴったりな作品だと
思いませんか?ご本人も、とってもチャーミングな女性でした。
会場で借りた「音声ガイド」のナレーター、今回は樋口可南子さんでした。
これもまた、ルーシーの作品と「人となり」に、ぴったりマッチしていました。
今回の展覧会の図録です。
アメリカにいる娘にも送ろうと思って2冊買いました。
by toco-luglio
| 2010-05-17 23:29
| 美術館